海外取引における危険な兆候

海外取引における危険な兆候



相手のレスポンス速度は取引関係と比例する

国内外の取引に関わらず、両社の関係がうまくいっている間は、連絡の頻度は高く、相手のレスポンスも早いものだ。海外でも電子メールの場合、中国やアジアなど時差の少ない地域であれば同日に返信があるし、それ以外の地域でも次の日には返事が来ることが多い。
ところが支払が滞るようになるとこうは行かない。2、3日たっても返事がない、何回かリマインドしてやっと、1週間後ぐらいに1、2行の短いメールが返ってくるようになる。
これは顧客の中における自社の重要性が低下している証拠である。重要ではなくなってきたので、返事が後回しになるのだ。支払も同じで、どんどん後回しにされるようになる。あるいは、これから支払いを遅延させる心積もりがあるので、何となく返信しにくいという心理状態もあるかもしれない。
また、こちらから質問やちょっとした依頼などに応えてもらえなくなるというのも要注意である。顧客があなたの会社との対応を面倒だ、煩わしいと感じている可能性が高く、優先順位の低下を意味する。
こうした事象は必ずしも遅延の兆候でない場合もある。しかし、こうした軽微の兆候を見逃さずに早い段階で適切な対応を取ることが、遅延債権の発生を未然に防ぐことにつながる。面倒がらずにわずかな疑問を追及する姿勢が大切だ。
「支払条件の変更依頼」も危険な兆候である。変更依頼に安易に応じたがために債権回収不能に陥った債権者は数知れない。特に顧客側も「L/Cの開設コストが高い」、「L/Cは書類が煩雑だ」など、もっともらしい理由を付けてくるので要注意である。
確かに、信用状は開設コストもかさむし、書類も煩雑である。銀行が支払いを保証するわけだから、一言一句のミスも許されないこともある。あるいは、商取引では取引実績に応じて、支払条件を緩和するのは至極当然のことでもある。
しかし、実情は経営状態が悪化して、銀行で信用状を開設できなくなっているからであるかもしれない。信用状態が今一つで、信用状開設に担保の提供を求められているが、担保が提供できないのだ。変更依頼を受けるなとは言わないが、安易に応じるのは得策ではない。変更依頼があったら、必ず取引先の信用調査を改めて行うように心がけたい。
また、「回収代行履歴の発覚」も危険な兆候である。件数や債権額にもよるが、債務者の支払能力がかなり低下していると見てよいだろう。
もちろん、中には与信管理規定などで定めていて、遅延期間が3カ月を経過した債権は、半ば自動的に外部に委託する企業もある。それでも、コレクション・エージェンシーを活用すれば、成功報酬などの費用が発生する。当然、粗利などは吹き飛んでしまう。原価分の何割かでも回収したいということは、それだけ債権回収が難しいのだろうと推測できる。
こうした意味では、海外の債権回収においては見逃せない兆候である。


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