海外取引に利用できる二つの保険とは~輸出取引信用保険~

海外取引に利用できる二つの保険とは~輸出取引信用保険~



保険の対象は自由に選べない!?

輸出取引信用保険のメリットとデメリット

取引信用保険自体は、欧州で以前から普及していたもので、100 年以上の歴史を持っている。したがって、主なプレイヤーもほとんど欧州勢である。日本では、1990年代後半にようやく上陸したが、本格的に普及したのはここ数年である。
また、日本では国際取引にかかる信用保険は、国が独占事業として行ってきたが 、規制緩和の一環として、2005年4 月より民間にも開放された。日本の大手損保会社もこうした欧州の保険会社と提携をして、輸出取引信用保険を提供している。
輸出取引信用保険は、貿易保険と基本的には同じ保険商品で、取引先が倒産、あるいは一定期間支払不能になった場合に、回収不能額の一定割合が保険金として支払われる。
最大のメリットは、保険金の支払後の回収義務を保険会社が負う点である。 回収義務がないのだから 、当然、報告義務も生じない 。また 、書類や手続などが NEXI にくらべて煩雑でないことも利点になる。
一方のデメリットは、実質的にシングルバイヤーでの引き受けができず、包括保険が中心である点だ。各社の方針により違いがあるが、概して取引先で 5-10社から、取引金額で5億-10億円からといった制限が設けられている。そして、こうした取引先も輸出者が自由に選択できるわけではない。
例えば、化学事業部のタイにおける取引先すべてなどというセグメント別での抽出になる。そして、保険料もこうした取引先に対する売上のコンマ数パーセントという計算で決まってくる。

 

輸出取引信用保険の主要保険会社
英文社名 日本語社名 日本での主な提携先
Euler Hermes ユーラーメルヘス ドイツ 三井住友海上
Atradius アトラディウス オランダ 東京海上日動
Coface コファス フランス あいおい損保、損保ジャパン

 

※出典:「海外取引の与信管理と債権回収」(牧野和彦著、税務経理協会刊) 


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