荷為替手形取引にはどんなリスクがあるか

荷為替手形取引にはどんなリスクがあるか



手形に対する日本と海外の意識の違い

信用状なしの荷為替手形取引はリスクが高い。日本人には、手形と聞いただけで、不渡り、銀行取引停止を連想する悪い癖がある。だからこそ、日本人の債権者としては、直感的に「支払いは確実だ」と思ってしまう。
しかし、海外取引に使われる手形は、Promissory Note (約束手形) ではなく、Bill of Exchange (為替手形)であり、不渡りに対する日本のような厳しい罰則規定もない。
したがっ て、D/P、D/Aは手形取引の一種と考えるよりは、オープンアカウントに近いと認識したほうがよい。

D/PとD/Aのリスク
D/P(支払渡し)     商品を送っても代金が支払われる保証は無い。
    →転売や再度の積直し。
D/A(引受渡し)    為替手形と引換えに商品はバイヤーの手に移るが
   為替手形の不渡りの規定は甘い。
   →貿易保険などのコスト増。

①D/Pにおけるリスク

D/Pでは、バイヤーが手形代金を輸入地の銀行に支払って、初めて船積書類を受領することができる。支払いが行なわれるまでは 、貨物は輸出者の所有となる。バイヤーが 輸入地の銀行手形代金の支払いをしない場合は、貨物に対する権利も放棄したことになる。
こうなると、輸出者は他のバイヤーを探して貨物を転売するか、最悪の場合には貨物を再度、船積みして輸出地まで送り戻すしかない。
* つまりD/P取引では 、商品を送っても代金が支払われる保証はないということだ。D/Aと違って、手形代金が支払われないかぎり、貨物の所有権はバイヤーに移転しないが、代金の受取りのことを優先に考えればリスクのある取引なのである。
むろん、輸入地の銀行は関係者に通知するだけで未払いに対する責任 はないので、未払いの輸出代金に対する回収は自社で行なわなければならない。

②D/Aにおけるリスク

D/Aの場合は、B/L等の書類を入手するのに、 実際にお金を支払わなくても期日後に支払うという為替手形を発行すればよい。通常、30日~180日後が支払期日となるケースが多い。仮に期日後にバイヤーの手形が決済できない場合は、すでに商品はバイヤーの手に渡っているのに、販売代金を受領できないことになる 。
国にもよるが、手形の不渡りといっても、日本の約束手形の不渡りのような厳しい制裁措置やペナルティはない。
ましてや 、それが理由で会社が倒産することはあり得ない 。また 、手形の決済銀行は手形の不渡りについて何もしてくれない。そのため、債権者が債権の回収を図ることになる。
したがって、D/A取引に関しては、貿易保険の付保やファクタリングを検討すべきである。

 

※出典:「海外取引の与信管理と債権回収の実務」(牧野和彦著、日本実業出版社刊)


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